関根くんの恋

関根くんは、とてもイケメンで、一見何事も器用にこなすモテモテスーパーマンなのですが、本人にまったく自覚がなく、すべて受動的で流されるまま。それがゆえに幸せになれない不幸な男。それが主人公でありました。読みだした頃は、その哀愁に興味が湧き、読み進めるにつれて、スーパー羨ましいが詰まった人なのに何事もうまくいかないその様が愛らしく、次第に「あ〜関根くん、頑張れ〜!!」と、応援するようになりました。
作者特有の技法で、関根くんの心情だけでなく、関根くんに関わる人たちの心理描写を嫌味なく、場面ごとに見事に伝えてくれ、結果全ての人物に共感するところがあり、愛すべきキャラクターが多いところがとても気に入った点です。
今まで、何事にも興味をわかせることなく過ごしてきた人が、初めて自分の気持ちに向き合い、それが恋であり、好きになった人に対して、一生懸命になって行動したり、気持ちを伝えることに強い憧れを抱きました。自分も、関根くんと似ているところがあり、どこか受動的で、流されるままの人生でした。こんな風に一生懸命になれたらなと、たくさん思いました。ただ、持ち前の器用さゆえに「手慣れている」と勘違いされたり、気持ちを誤解されたり、モテモテを疎ましく思う周りからの邪魔が入ったりと、なかなか自分の思うようにいかずに嘆く関根くんの心情が、とっても繊細に描かれており、言い回しも絶妙で、すっと感情移入してしまいます。よくあるような、とんとん拍子に進む少女漫画では感じられない切なさがあります。無自覚でエロティックなところも、関根くんの魅力です。この漫画は、ちょっとずつ読むというより、全部で5巻なので、一気読みするのがオススメです!

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